愛犬に健康で長生きしてもらいたいと思ったら、毎日の食事が大切です。
手作りフードに挑戦したくても、栄養バランスが良いご飯をつくることが難しく、ドッグフード頼みになってしまいがち。
今回は私がドッグフードを選ぶ時の、基準としていること、考え方についてまとめました。
ドッグヘルスアドバイザー資格とは、犬の食事・病気などの健康に対しての知識があること認定する資格のこと
犬種・年齢・疾患などによってベストなフードは違うため、あえてドッグフードの採点やランク付けはしていません。
この記事では、ドッグフードの選び方の基準や考え方を以下のポイントごとにまとめています。
ドッグフードの選び方
- 原材料にこだわったフードを選ぼう(ヒューマングレードは必須)
- たんぱく質の摂取量は年齢・住環境・疾患で違うことを知ろう
- 有害な人工添加物が入っているフードは危険だ
- 頑なに穀物不使用(グレインフリー)のフードを選ぶ必要はあるのか考えてみよう
- 塩分は犬が生きるためには必要!
- 「獣医師推奨」と言う飼い主の安心感を誘う魔法の言葉は、お金で買えてしまうことを覚えておこう
愛犬情報: 小型犬(5kg以内)、シニア犬、生まれつき脚に疾患あり(排泄困難)
ドッグフードを評価する基準
ドッグフードの成分表を確認することが、良いフードかどうかの判断基準のひとつにはなりますが、それだけで決めつけるのは難しいのが現状です。
それぞれの成分項目別に、ドッグフードを選ぶ際の基準やポイント・考え方をまとめましたので参考にしてみてください。
ドッグフード評価の基準|成分表から考える!
- 原材料
- ヒューマングレード
- 人工添加物
- 穀物不使用|グレインフリー
- 塩|ナトリウム
今回私が選んだドッグフードは、どんな犬にもベストなフードでは決してありません。
ドッグフードの原材料
ドッグフードの良し悪しを決めるのは、結局のところ原材料です。
製造する工場がGLOBALのランクAであったとしても、原材料が悪ければ良いフードが生まれることはありません。
判断する手段は成分表!
ドッグフードの成分表は、飼い主がフードを選ぶための大切な情報が記載されており、ある程度フードの良し悪しを判断することができます。
また、原則使用した原材料の割合が高い順に並んでいるはずなので、しっかりチェックしましょう。
公正取引委員会及び消費者庁の認定を受けた「ペットフードの表示に関する公正競争規約・施行規則」では、原材料名の表示は、使用量の多い順に記載すると定められています。ペットフード安全法では、原材料名の記載順序は特に規定していません|農林水産省
たんぱく質の摂取量と犬の活動量
犬の健康のためにも良質なたんぱく質である肉や魚を使ったフードを選ぶべき、これはどのサイトにも書かれており正しい情報です。
ただし犬も人と同じで、たんぱく質の摂取量は活動量に比例するもの。
シニア犬や運動量の少ない室内犬と、広い庭で自由に動き回れる犬では、必要なタンパク質の量は異なります。
犬の活動量に合わない、高たんぱく質のフードを与えている場合は、フードの量を調整するか、フードの見直しをする必要があります。
また「腎臓・肝臓が悪い犬」「尿路結石を繰り返す犬」「肥満犬」についても、たんぱく質の取りすぎには注意が必要です。
ヒューマングレード
『○○ミールは危険!ウチのサイトおすすめのフードにすぐ切り替えて!』は本当か?
◯◯ミールは危険!そう書いてあるドッグフード格付けサイトが多いのですが、「ミール」は乾燥した肉を細かく粉砕した肉粉を意味する言葉です。
原材料のお肉(例:チキン)を乾燥せたものが「乾燥チキン」になり、それをさらに粉砕したものが「チキンミール」になります。
「ミール=危険だ!品質が悪い4Dミートだ!」と格付け上位フードに誘導するようなランキングサイトは、そのサイトの情報が危険だと言わざるを得ません。
大切なのは原材料の品質
ドッグフードの格付け上位のカナガン・モグワンには、「乾燥チキン」の記載がありますが危険はないんでしょうか?
カナガン・モグワン共に、ヒューマングレードの材料を使っていることで有名で、フードの安全性は非常に高いと言われています。
原材料にヒューマングレードのお肉を使っているミールであれば、表記の仕方がどうであれ安心してあたえることができます。
なかには人間が食用として食べられない部位を入れた、粗悪な材料を使ったミールがあるのも事実。
フードの価格と品質は必ずしもイコールではありませんが、価格が安いフードはそれだけ原材料が抑えられていることは確かです。
人工添加物
有害な人工添加物が入っているフードは危険だと知っていても、成分名だけを見て判断できますか?
成分のなかには複数の呼び名を持っているものがあり、今でも成分表を見て分からなければネットで調べるようにしています。
代表的なものをいくつかピックアップしましたので、参考にしてみてください。
酸化防止剤 | ・エトキシン(エクトシキン、エトキゾール) ・BHA(ブチルヒドロキシアニソール) ・BHT(ジブチルヒドロキシトルエン) |
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防腐剤 | ・ソルビン酸カリウム ・パラオキシ安息香酸 |
着色料・発色剤・香料 | ・赤色○号 ・青色○号 ・亜硝酸ナトリウム |
穀物不使用|グレインフリー
いろいろな考えがあるので難しいところですが、私自身犬に穀物は少量であればあたえても問題ないと考えています。
犬の祖先のオオカミは肉食のため消化器官が短く、肉の食事に身体が適用している、穀物の消化は得意ではないから負担がかかる!と言われており実際その通りです。
ですが適正に加工された穀物であればどうしょう。
オオカミは草食動物を狩った際、胃に残った穀物もごちそうとして食べており間接的に穀物を摂取していたと言えます。
もちろん草食動物特有の歯ですり潰され、消化しやすい状態の穀物を食べていたことになり、穀物そのままを食べていたわけではありません。
フードのカサ増しのために穀物のカスを使われていた
残念なことに今でも粗悪なドッグフードの中には、穀物のカスやクズを使ったフードを作っているメーカーもあります。
もちろんこれは問題外ですが、そもそも穀物自体が悪者ではありません。
穀物は肉にはない栄養素をたくさん含んでいます。
ここ数年、現代の犬に合わせてドッグフードの見直しが行われ、穀物を入れたフードが増えつつあることはご存知ですか?
たんぱく質は犬にとって最重要成分ではありますが、活動量が落ちたシニア犬や室内犬、小型犬に、過剰な高たんぱく質フードは不要です。
ヒューマングレードの穀物を、犬の消化しやすいように加工したフードは、栄養価が高くカロリー制限にもなると見直されています。
穀物はアレルギーになりやすい
特に小麦や大豆、トウモロコシはアレルギーになりやすいと言われています。
犬にそれらのアレルギーがあれば、もちろん避けるべきです。
よく勘違いしている方が多いんですが、穀物以外のチキンやビーフ・魚でも、同じものを食べ続けるとアレルギーを引き起こすことがあると言われています。
これは人でも同じですね。
また賛否ありそうですが、アレルギーを避けるためにフードはローテーションすると言う方も増えています。
塩|ナトリウム
犬と塩分については、別の記事で長く語らせていただいてますので、こちらでは多くを語りません。
ひとつ言えることは、塩分は犬の生命維持に必要不可欠だということ!
塩は粗悪なフードに入っているもの、犬は汗をかけないから塩分を排出できないから不要、と誤認識させるよう誘導しているサイトが目立ちます。
犬と人間の1日の塩分摂取量
成人男性 60kgとして考えた場合、人と犬の塩分の推奨量に大きな差はないということが分かっています。
過分な塩分は不要ですが、犬が生きるために塩分は大切なものです。
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犬と塩分|犬に必要な塩分量とドッグフード
続きを見る
※「犬と塩分」記事には、個人的意見・憶測も含まれています。
獣医師推奨ドッグフードは信頼できるのか?
動物病院に置いてあるフードの多くは、売れると動物病院にキックバックが入る仕組みがあります。
身も蓋もない言い方をすれば、「動物病院推奨」「獣医師推奨」と言う飼い主の安心感を誘う魔法の言葉は、お金で買えてしまうということ。
もちろん動物病院によってはドッグフードメーカーの言葉を鵜呑みにせず、獣医師自らしっかり調べた上で販売されているところもあります。
また考え方によってはおかしなフードを販売して、動物病院の評判が悪くなってしまっては元も子もありません。
標準ライン以上のフードのはず・・と信じたい気持ちはあります。
シニア犬のために試したドッグフード一覧
格付けやおすすめランキングなどは行っていません。
我が家の愛犬が実際に食したフードのレビューと、そのフードを選択するために集めたクチコミ情報や気になる点をまとめました。
モグワン ドッグフード|レビュー
モグワン成分表や実際のクチコミ評価、購入方法などをまとめています。
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モグワン|人気のドッグフードを品質・クチコミ・評判から徹底調査!
続きを見る
モグワンは、カナガンスタッフが食いつきの良さを求めて開発されました。
日本に暮らす犬のために適した、低脂肪・低カロリーのドッグフード!
\ フードを試してみる! /
ピナクル ドッグフード|レビュー
ピナクルのドッグフードは5種類。それぞれの成分表や実際のクチコミ評価などをまとめています。
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ピナクル|人気のドッグフードを品質・クチコミ・評判から徹底調査!
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ピナクルは、アレルギー対応フードの元祖と言われています。
犬の好みに合わせたフレーバーを選ぶことができ、飽きさせないためにローテーションさせることも可能!
\ フードを試してみる! /
カナガン ドッグフード|レビュー
カナガン成分表や実際のクチコミ評価、購入方法などをまとめています。
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カナガン|人気のドッグフードを品質・クチコミ・評判から徹底調査!
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カナガンは、原材料の約50%が良質なチキンでできています。
骨格をサポートするコンドロイチン・グルコサミン配合が嬉しいポイント!
\ フードを試してみる! /
キアオラ ドッグフード|レビュー
キアオラのドッグフードは3種類。それぞれの成分表や実際のクチコミ評価などをまとめています。
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キアオラ|人気のドッグフードを品質・クチコミ・評判から徹底調査!
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キアオラは、運動量が少ない室内犬やシニア犬、肥満犬に適した、低脂肪・低カロリーなプレミアムドッグフードです。
\ フードを試してみる! /
本当に良質なドッグフードの選び方|まとめ
愛犬をよく知る飼い主さんが、一番犬のことを分かっているはずです。
あなたの愛犬にピッタリのドッグフードを見つけるためには、たくさんの情報を収集して試してみることをおすすめします。
ドッグフードの選び方
- 原材料にこだわったフードを選ぼう(ヒューマングレードは必須)
- たんぱく質の摂取量は年齢・住環境・疾患で違うことを知ろう
- 有害な人工添加物が入っているフードは危険だ
- 頑なに穀物不使用(グレインフリー)のフードを選ぶ必要はあるのか考えてみよう
- 塩分は犬が生きるためには必要!
- 「獣医師推奨」と言う飼い主の安心感を誘う魔法の言葉は、お金で買えてしまうことを覚えておこう
今回書かせていただいた記事は、あくまでも自分の愛犬に合うドッグフードを選ぶ上で考えている基準やポイントを書いていますので参考程度にご覧下さい。
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