Z900RSのハンドルは幅が広くて遠いので、低身長ライダーにとっては操作感があまり良いとは言えません。
純正からEFFEX イージーフィットバープラスにハンドル交換し操作性は向上しましたが、もう少し手前に寄せたいという欲が出て悩むことに。
一度はハンドルを手前に約1〜2cm寄せるカスタム ハンドルポストの逆付けを行いましたが、ハンドルバーホルダの形状的に迷いが出てすぐ元に戻しました。
悩んだ結果、根本的に悩みを解決するため再度ハンドルを交換をすることにしました。
今回交換するハンドル PMC ARCHI アルミハンドルバーは、EFFEX イージーフィットバープラスより更に短く手前にくるため乗車位置が変わります。
ハンドル幅をもっと狭くし、手前に寄せることができるハンドルへ!
この記事ではZ900RSのハンドル交換のやり方・締め付けトルク、グリップヒーターの移設についてまとめています。
この記事は個人のカスタム情報です。カスタムは自己責任でお願いします。
PMC ARCHI ハンドルバー|アーキ
PMC ARCHI(アーキ) アルミハンドルバーはZ900RS専用品のアルミ製ハンドルバーで、カラーはマットブラック・ポリッシュの二色。
スロットルワイヤー・クラッチワイヤーの変更および交換は不要で、純正ケーブルのままでハンドル交換することが可能です。
ARCHI アルミハンドルバーの内径は14Φで奥行きは80mmで、ハンドル単体で取り付ける場合は構造変更が必要です。
ハンドル単体のままだと長さが足りず違法改造扱いとなってしまうため、カワサキプラザでの点検は断られるため注意しましょう。
対策として、別売りのPMC バーエンドスペーサーを取り付けることで構造変更不要のハンドル幅をキープすることができるのでおすすめです。
プラザでメンテナンス受ける方はスペーサーが必須!
※画像出典:ARCHI公式サイト
ハンドルの高さは純正ハンドルとほぼ同じ高さで、シボリ(角度)によって純正よりもハンドル位置を手前に寄せることができます。
純正ハンドル幅が長すぎてお悩みの方に最適なハンドル!
ハンドル幅が狭くなることで運転がしやすくなり、グリップ位置が手前にくるため乗車姿勢が起きてロングツーリング時の疲労軽減に繋がります。
バーエンドについてですが、PMC ARCHI アルミハンドルバーはネジ穴がないため、純正バーエンドはそのままでは使用できません。
PMC バーエンドスペーサーを間に入れることで、純正バーエンドを使用することが可能になります。
バーエンドスペーサーを使わないなら、内径 14Φ、奥行き 80mmに適合したバーエンドを別途購入しましょう。
人気が高いのはポッシュ ウルトラヘビーウェイト!
Z900RS ハンドル比較
Z900RS純正ハンドルとARCHI・EFFEXのハンドルを比較した表がこちら!
種類 | 純正ハンドル | ARCHI|アーキ アルミハンドルバー | EFFEX|エフェックス イージーフィットバー プラス |
ハンドル幅 | 78cm | 72cm | 76cm |
ハンドル重量 | 約1kg | 約653g | 約620g |
絞り角 | 20° | 40° | 24° |
素材 | 鉄 | アルミ | アルミ |
加工 | - | スイッチ穴加工済み | スイッチ穴加工済み |
構造変更 | - | 必要 ※スペーサーで不要に | 不要 |
※純正・アーキ重量は自宅計測/EFFEXはamazon参照
ARCHI・EFFEXともにスイッチボックス用の穴加工済みで、ハンドルに穴開け加工する手間や工賃はかかりません。
どちらのハンドルもグリップヒーターを取り付けていなければ、メンテナンス初心者でも比較的ハンドル交換は簡単です。
Z900RS ハンドル交換
ハンドル交換は工具と手順さえ分かっていれば比較的簡単にできるカスタムで、自分に合うハンドルを見つけることができれば操作性・快適性が大きく向上します。
カスタムに不安がある場合は、バイク用品店・販売店へ依頼しましょう!
ハンドル交換|グリップヒーターの移設
グリップヒーターを取り付けている場合は、新しいハンドルに移設できるとは限りません。
ボンドやテープを使って取り付けていた場合は取り外しができないケースもあり、また無理に取り外しても断線すると使えなくなるため注意が必要です。
愛車のZ900RSは、キジマのグリップヒーター GH10を取り付けています。
アクセル側はスロットルパイプ一体式なので簡単に取り外せますが、問題はクラッチ側のグリップヒーター。
自分で取り外せるか試してみたけど全く動かず・・
グリップヒーターの移設について数店のバイク用品店に確認しましたが、どの店舗からも「グリップヒーターの移設はやってみないと分からない」との回答。
以前もお世話になった南海部品さんでチャレンジしてもらいましたが、やはり取り外すことはできずクラッチ側の移設は断念・・。
結果的にクラッチ側のみ部品交換として発注し、そのままハンドル交換までお任せすることにしました。
Z900RS ハンドル交換|必要なもの
ハンドル交換に必要となる工具類がこちら。
- PMC ARCHI アルミハンドルバー
- ARCHI ハンドルバー用エンドスペーサー(構造変更しないのであれば必須)
- 六角レンチ
- デジタルトルクレンチ
- プラスドライバー
- タオル・養生クッションマット
- パーツクリーナー
- ネジなどを入れておくケース(あれば)
- カワサキ サービスマニュアル Z900R(あれば)
Z900RS ハンドル取り外し・取り付け手順
Z900RSの純正ハンドルから、PMC ARCHI アルミハンドルバーへの交換手順をまとめました。
アーキのハンドル以外でも「穴あけ加工済」「ケーブル交換不要」のものであれば、手順は変わらず取り付けができると思います。
step
1タンクやハンドル周辺を養生する
ハンドル交換する際に部品落下の危険があるため、タンク・メーター周りなど事前にしっかり養生しておく。
step
2ハンドル周りのアクセサリを取り外す
ハンドル周りについているアクセサリ類を取り外す。
step
3ハンドルの取り外し
取り外す部品が多いため、ネジなどの紛失を防ぐために小分けできるケースに入れておくと安心です。
バーエンド | 6mm 六角レンチで取り外す。 ネジロック(ネジ緩み防止剤)が付いているため固い。 |
左グリップ | グリップの隙間に、パーツクリーナーのノズルを入れてスプレーする。 奥までしっかりノズルを入れてスプレーすると外しやすい。 |
右グリップ (スロットルケース) |
右グリップはスロットルケースと一体なので、上側にあるネジを3mm 六角レンチで取り外す。 ネジを取ったら上半分を外して、一緒に保管しておく。 右グリップはハンドルを外してから分離させるため、ゆるゆるの状態で放置。 |
ミラーマウント | 時短のためミラーはクラッチレバーアッシにつながった状態で取り外すため、ミラー単体で取り外しはしない。 ※ミラーを事前に取り外したほうが安全ではあるため自己責任で。 |
クラッチレバーアッシ | 5mm 六角レンチで取り外す。 ミラーが付いた状態のまま取り外す場合は落下に注意。 クラッチレバーはスイッチハウジングとつながっているため、そのままぶら下げておく。 |
左スイッチハウジング | プラスドライバーで取り外す。 上側が開いて割れるように取り外すことができる。 スイッチハウジング・クラッチレバーアッシは、そのままぶら下げておく。 |
フロントマスタシリンダ (ブレーキレバー) |
5mm 六角レンチで取り外す。 ミラーが付いた状態のまま取り外す場合は落下に注意。 ブレーキレバーはスイッチハウジングとつながっているため、そのままぶら下げておく。 |
右スイッチハウジング | 3mm 六角レンチで取り外す。 スイッチハウジング・フロントマスタシリンダは、そのままぶら下げておく。 |
ハンドルバーホルダ | 6mm 六角レンチで取り外す。 |
ハンドル | ハンドルバーホルダからハンドルを持ち上げ、右グリップを抜いてぶら下げておく。 |
step
4ハンドルの取り付け
ハンドルの取り付けは、取り外しと逆の手順で取り付けていきます。
ハンドル(仮止め) | ハンドルバーホルダにハンドルを乗せる前に右グリップ(スロットルケース)を通しておく。 おおよその位置決めしたら、6mm 六角レンチでハンドルを仮止めする。 |
右スイッチハウジング | 右スイッチハウジングをハンドルに開いている穴に合わせる。 穴からずれないように手で押さえながら、3mm 六角レンチで取り付ける。 ※締め付けトルク 3.5Nm |
右グリップ (スロットルケース) |
先に通しておいた右グリップ(スロットルケース)をハンドルに開いている穴に合わせる。 下側がしっかり固定したら、上蓋をかぶせて3mm 六角レンチで取り付ける。 ※締め付けトルク 3.5Nm |
フロントマスタシリンダ (ブレーキレバー) |
5mm 六角レンチで取り付け。 ブレーキレバーの角度調整をする。 ミラーが付いた状態のまま取り付ける場合は落下に注意。 ※締め付けトルク 11Nm |
左スイッチハウジング | 左スイッチハウジングをハンドルに開いている穴に合わせる。 位置を合わせたらプラスドライバーで締める。 ※締め付けトルク 3.5Nm |
クラッチレバーアッシ | 5mm 六角レンチで取り付ける。 クラッチレバーの角度調整をする。 ミラーが付いた状態のまま取り付ける場合は落下に注意。 ※締め付けトルク 11Nm |
左グリップ | グリップの内側にパーツクリーナー吹き付け、滑りをよくしてグリップを取り付ける。 |
ミラーマウント | ミラーを取り外している場合は取り付ける。 |
バーエンド | 6mm 六角レンチで取り付け。 取り外す予定がないなら、ネジロック(ネジ緩み防止剤)をつけておく。 右側のバーエンドはスロットルが回るように隙間を開けて取り付ける。 |
ハンドル(本締め) | バイクにまたがった状態で、ハンドル位置を調整。 6mm 六角レンチで取り付ける。 ※締め付けトルク 30Nm |
チェック | またがった状態でハンドル・レバーの角度を再度調整。 アクセルが回るかなど、運転に支障がないか安全性をチェックして完成! |
締め付けトルクなどはZ900RS サービスマニュアルを調べて記載していますが、記載ミスがある可能性もありますので参考程度にしてください。
step
5ハンドル交換終了!
交換後はハンドルを左右に動かし、ケーブルの取り回しに余裕があるか、タンクなどへの接触はないかなどしっかりチェック。
問題なければ試乗し、最終的に一番自分にあった角度調整などを行って完成です。
ARCHI ハンドル交換後の使用感・レビュー
PMC ARCHI アルミハンドルバーにハンドル交換して操作性・快適性がアップし、乗車姿勢が起きたことでロングツーリングが楽になりました。
PMC バーエンドスペーサーの存在感は大きく見た目は少々不格好なところは気になりますが、プラザへオイル交換へ行く都度バーエンドを付け替えるのが面倒なので現状維持。
結果的には大満足のカスタムになりました!
ただ以前のEFFEXハンドル使用時より、手に伝わる振動が強くなったように感じています。
重量があるポッシュ ウルトラヘビーウェイトバーエンドを取り付けることを検討していますが、その場合スペーサーが取り付けられません。
ポッシュ ヘビーウェイトナットがPMC バーエンドスペーサーに取り付けできたらよかったんですが、形状的に無理そうなのでなにか代用できないか検討中です。
最終的にはプラザへ行くときにバーエンド変更するしかないかな・・
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