2022年から開始したバイクの高速道路 料金半額化「二輪車定率割引」は、まだまだ認知度の低いサービスです。
適用条件が厳しいため使い勝手がいいとは言えませんが、2024年は一部条件が緩和し、一走行が100km → 80kmを超える走行時に割引適用になりました。
こういったサービスは、使わなければ”バイクの高速割引は需要なし”と判断されそうなので、ロングツーリングのときなどには積極的に使っています。
もうひとつ高速道路のETC絡みで気になったニュースは、料金所の一般レーン廃止でETC専用化になること。
ETC専用化することでスムーズに料金所を通過できるメリットはありますが、たまにしか高速道路を利用しないETC未搭載ユーザーにとっては痛い出費に。
今回の記事は、高速道路のETCに関係する情報をまとめてみました。
バイクの高速料金半額化とは?
高速道路の料金区分は、車両の大きさ・占有スペースなどから5車種に分けられおり、二輪車はなぜか軽自動車に含まれています。
※車両区分(5種):特大車|大型車|中型車|普通車|軽・自動二輪
車両の占有スペース、道路に与える影響で区分分けされているそうですが、どう考えても自動車に比べバイクは小さく道路への影響も大きくありません。
いままでも二輪料金値引きの議論はあったようですが、この程やっと実現することに!
二輪車の高速料金半額化により、軽自動車と同じ料金体系だったバイクの料金が条件付きで普通車の約半額になります。
バイクの高速料金半額化|条件
対象期間 | 2024年4月6日(土)~11月30日(土)までの約8ヶ月間 土・日・祝日のみ |
対象路線 | NEXCO東日本・NEXCO中日本・NEXCO西日本 ※管轄外の有料道路は割引適用外 |
適用条件 | ETCおよびETC2.0の車載器を搭載した二輪車 |
適用条件 | 一回の乗り入れで80km超えの走行 |
割引率 | 従来のバイク高速料金(区分:軽自動車・二輪)から37.5%引き ※普通車の約半額となる |
申込方法 | 事前申告必須(当日OK) ※専用サイトからネットで申し込みが必要 |
※北海道内は2024年4月6日(土)~10月27日(日)の期間で実施
喜ばしいと感じる反面、いくつもの条件をクリアした上での半額化なので、必ずしもサービスを享受できるわけではありません。
全面的に半額化になるわけではなく、車種区分もいままでとおり”軽自動車・二輪”のまま。
小さな一歩とは言えますが、二輪の料金見直しはまだまだ先になりそうです。
二輪車定率割引|申し込み方法
二輪車定率割引の申し込みはとても簡単なので、利用を検討されているなら登録だけでもすませておけば、外出先からの割引申し込みも楽になるのでおすすめします。
二輪車定率割引対象となる80km超えになるのか、料金はいくらになるのか調べたい方は、こちらのサイト「二輪車定率割引 距離・料金検索」からチェックしましょう。
step
1NEXCO中日本「速旅」会員登録
二輪車定率割引を利用するためには、NEXCO中日本「速旅(はやたび)」サイトにて速旅会員になっておく必要があります。
また勘違いしがちですが、地域(NEXCO東日本・NEXCO西日本)関係なく、二輪車定率割引の利用申し込みはNEXCO中日本「速旅」サイトからです。
- ご利用前(当日の利用直前でもOK)までに申し込みをすること。
- ETCカード番号、ETC車載器管理番号の入力は任意ですが、申込時に入力は必要。
- 2回目以降の利用時は、利用日の入力のみで申し込み可能。
step
2申し込み
利用日・利用日数、ETCカード番号、ETC車載器管理番号など、画面に沿って必要事項を入力します。
会員登録時にETCカード番号、ETC車載器管理番号を入力しておけば、申込時に入力する必要はありません。
走行するルートなどを事前に入力する必要はなく、対象の高速道路を80km以上走行すれば自動的に割引対象となります。
割引が適用にならないパターンもあるため、不安な方は速旅サイトのQ&Aを事前に確認しておくと安心です。
step
3二輪車定率割引を利用して走行
後日、割引提要された請求書がカード会社から届きます。
高速道路のETC専用化|一般レーン廃止
高速道路の料金所が、都市部は2025年度、地方部は2030年度を目途にETC専用化され一般レーンが廃止になります。
2024年現在、各NEXCOのニュースリリースを見ると着々とETC専用化が進んでいるようです。
高速道路の利用頻度が少ないからと現金払いにしていた方も、一般レーンが使えなくなるため高速道路利用のために高額なETC車載器を取り付けるしかありません。
ETC車載器を取り付けていない方は、ETC車載器 助成キャンペーンなどを利用して取り付けることをおすすめします。
ETC車載器|助成キャンペーン期間中がチャンス!
ETC車載器の取り付けをするなら、ETC車載器購入助成キャンペーン期間中に取扱店舗で購入・セットアップ・取付してもらうと1万円のキャッシュバックがあってお得に。
キャンペーンには期間があり、また台数限定かつ先着順となるため、ETC取り付けを検討中の方は期間中がチャンスです。
今年ETCの取り付けを検討している方は、住んでいる地域の「ETC車載器購入助成キャンペーン」がいつはじまるか、ETC総合情報ポータルサイトでチェックすることをおすすめします。
また期間だけでなく、先着●名などと助成台数が決まっていることが多いので、キャンペーン開始後すぐに申し込みしましょう。
大手バイク用品店のETC取り付け費用に大きな差はないようですが、比較的安いネイキッドでも3〜4万円、カウル車やスクーターだと4〜6万円程度と高額です。
ETC車載器取り付け費用|例(大手バイク用品店)
ETC車載器|本体 | 2万円から4万円と開きがある(ETCよりETC2.0の方が高額) |
セットアップ費用 | 2,750円 〜 |
取付工賃 | 工賃は【ネイキッド < カウル車・アメリカン < スクーター】の順で高くなる ※一番安いネイキッドの取付工賃は9千円程度 |
所要時間 | 60〜120分 |
またバイク用品店ならどこでも取扱店舗に認定されているわけではないので、ETC車載器購入助成キャンペーンのサイトで店舗確認しておきましょう。
-
ETC総合情報ポータルサイト
www.go-etc.jp
ETC取り付け|Q&A
ETC車載器を自分で取り付けたらダメ?
ETC車載器のセットアップは、車両情報を車載器に登録する必要があるため個人での対応はできません。
助成キャンペーン適用となるのは、取扱店舗での購入・セットアップ・取付までセットなので、ETC車載器だけ自分で取り付けるのは助成適用NGです。
二輪車用のETC車載器は高いから四輪車用ETCを取り付けたい
YouTubeで知りましたが、軽自動車と同じ料金体系だからと四輪車用の安いETCをバイクに付けている方もいらっしゃるのだとか。
NEXCO公式サイトで確認したところ、やはり不正通行車両とみなされるようです。
二輪車に四輪車でセットアップした車載器を取り付けても問題はないか?
二輪車には二輪車用のETC車載器を取り付けていただく必要があります。
二輪車用のETC車載器は、安全にご利用いただくために、耐震性・防水性等、二輪車での使用環境を考慮して設計・開発されています。
しかしながら、四輪車用の車載器を二輪車に搭載することは、防水性・防塵性・耐振動性の確保が不十分なため、誤作動を引き起こす危険性が高まります。
なお、四輪車用の車載器を二輪車に搭載するなど、セットアップ情報と車両情報が異なった状態でETCを利用することは、ETCシステム利用規程違反です。
悪質な利用と判断された場合には、不正通行車両とみなし、ETC時間帯割引等が適用されない場合があります。
※適切なセットアップが行われていない場合、誤った料金が請求される恐れや開閉バーが開かないことがあります。
また、ETC利用照会サービスや障がい者割引制度等の利用ができません。
引用:NEXCO西日本
ETC車載器とETC2.0対応車載器|比較
ETC車載器とETC2.0対応車載器の違いは、簡単に言えば高速料金の支払い機能に特化しているか、交通支援サービスが付帯しているかです。
ETC車載器(ETC1.0) | ・料金支払いシステム |
ETC2.0対応車載器 | ・料金支払いシステム ・ETC2.0割引 ※ ・ITSスポットを利用したサービスを受けることが可能(ETC2.0対応ナビと連動した渋滞迂回ルートの提示サービス、高速一時退出、災害時の誘導など) |
※ETC2.0割引があるのはごく一部の道路
ETC2.0の交通支援サービスは、高速道路の10~15kmおきに設置されているアンテナ(ITSスポット)から道路交通情報を”受信する”ことで利用できます。
情報受信するためにはETC2.0対応ナビ・スマホなどが必要なので、バイクの場合その恩恵を感じることはほぼありません。
※Googleマップやバイク専用ナビのツーリングサポーターはETC2.0非対応
ETC車載器購入助成キャンペーンでは、ETC車載器・ETC2.0対応車載器、どちらもキャンペーン対象になっています。
ETC2.0のサービスは二輪にはメリットがほぼありませんが、今後ETCからETC2.0へ完全移行していくと言われています。
いま安いETC車載器か、将来性を考慮してETC2.0にするかか迷うところですが、何にせよ助成キャンペーンを使ったほうがお得であることに変わりはありません。
ETCカード
ETCシステムを利用するためには、通行料を決済するためのETCカードが必須です。
ETCカードを作成する方法は、クレジットカードのオプションで発行できる「ETCカード」、NEXCOが発行する「ETCパーソナルカード」のふたつあります。
ETCパーソナルカード | クレジット機能がないETC支払いに特化したICカード |
クレジットカード付帯 ETCカード |
クレジットカード会社 |
ETCパーソナルカードは保証金(デポジット)の預託や口座登録などが必要となるため、さほど使い勝手はよいとは言えません。
条件など詳細については、公式サイトをチェックしてみてください。
-
ETCパーソナルカードWebサービス
www.etc-pasoca.jp
新たにクレジットカードのオプションでETCカードを発行するなら、以下の点をポイントにしてみてください。
- ETCカード年会費・発行手数料・更新手数料
- ポイントなど還元率
- クレジットカードの特典・サービスの充実度
初年度のETCカード年会費は無料でも、2年目以降は利用していないと年会費が発生するようなケースもあります。
またポイント還元率が高くても、そのポイントが使いづらいといったことも・・。
楽天市場で買い物することが多いのなら楽天カード、ENEOSのガソリンスタンドを使う方ならガソリンが毎回安くなるENEOSカードなど、自分にあったカードを探してみることをおすすめします。
ETCマイレージ
ETCマイレージは高速道路の利用料金に応じてポイントを貯めることができ、ポイントは還元額に交換のうえ通行料金に充てることができるサービスです。
- 登録無料|年会費不要
- 支払額に応じてポイントが貯まる
- ポイントは還元額に交換|通行料金の支払いに充てられる
- 平日朝夕割引が適用される
インターネットから簡単に登録することができるので、高速道路の利用が多いならETCマイレージへの登録する方がお得です。
名前・生年月日・住所・電話番号・車載器情報(ETC車載器本体)・車両番号(ナンバープレート下四桁)・ETCカード番号&有効期限
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ETCマイレージサービス
www.smile-etc.jp
バイクこそETCは付けるべき!|まとめ
現金払いの場合、料金所でグローブ外して、お財布・チケットの出し入れをするのは、後続車がいれば焦って立ちゴケなどのリスクが伴い危険です。
バイクこそETCを付けたほうが安全かつ便利ですが、現状多くのバイクは「オプションでETC取り付け」が基本に。
また現状バイクでETC2.0を取り付けるメリットはほとんどありませんが、将来ETC1.0のサポートがなくなるであろうことを考えると迷うところです。
ちなみにバイクで道路交通情報を受信する方法を知っていますか?
実はETCインジケーターがITSスポットを通る際に点滅することで知らせてくれますが、それが何の情報を指すかは分からないという意味の無さ・・。
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